私財を投じて公共の利益に貢献した篤志家に対し、国もその功績を公式に称える制度を用意しています。その代表格が、日本の栄典制度の一つである「紺綬褒章(こんじゅほうしょう)」です。
内閣府が定める紺綬褒章の授与基準は明確に定められています。
・個人の場合:公的機関(国、地方自治体、特定の公益法人等)へ私財500万円以上を寄付すること
・法人・団体の場合:1,000万円以上を寄付すること
・賞杯の授与:個人で1,500万円以上、法人で3,000万円以上の寄付を行うと、褒章に加えて木杯または銀杯が授与されます。
また、生涯をかけて築いた資産を亡くなった後に社会へ託す「遺贈寄付(いぞうきふ)」を選択する篤志家が急増しています。少子高齢化や単身世帯の増加を背景に、遺産の一部を母校や慈善団体、医療機関へ寄付する動きです。
国税庁は遺贈寄付に対して手厚い税制優遇措置を設けており、国や地方自治体、認定NPO法人、公益法人などに遺贈された財産には相続税が一切非課税となります。生前贈与や不動産の寄付における譲渡所得税の非課税特例など、法制度の整備が篤志家の背中を後押ししています。