日本のテレビ史において伝説として語り継がれるのが、フジテレビ開局45周年記念ドラマとして制作された『白い巨塔』だ。財前五郎を演じた唐沢寿明の鬼迫あふれる演技は、視聴者の心を揺さぶった。単なる医療ドラマの枠を超え、大学病院という閉鎖社会における権力闘争と生者と死者の尊厳を描き切った功績は、今なお色あせない。
取材陣が独自に入手した当時の制作メモによれば、リアリティを追及する制作陣と原作者の緊張感あふれる議論が幾度となく重ねられたという。劇中でのオペシーンや法廷での攻防など、すべてのカットに息づく重厚感こそが、日本のテレビ史における金字塔と呼ばれる所以である。