真夜中の渋谷でどこへ向かうべきか。その問いに対する答えは、かつてのような「カラオケやファミレスで夜を明かす」という単純なものではなくなった。独自取材で見えてきたのは、目的や利用シーンに応じて緻密に計算された深夜営業店舗の隆盛だ。
たとえば、終電を逃したあとの始発待ち。早朝4時や5時まで営業している店舗では、深夜作業に没頭したいノマドワーカーやクリエイターのために電源・Wi-Fi完備の環境が整えられている。コンセントの位置から照明の照度、デスクの高さに至るまで、居心地の良さを徹底追求したプライベート感覚の空間が広がる。
一方で、深夜デートでの需要も急増中だ。間接照明が仄暗く店内を照らし、心地よいチルアウトミュージックが漂う大人の隠れ家穴場スポットでは、アルコールだけでなく本格的なスイーツやノンアルコールカクテルを楽しむカップルの姿が目立つ。ガヤガヤとした居酒屋を避け、落ち着いた対話を楽しみたい夜に、こうした特別な夜を過ごすための空間は欠かせない選択肢となっている。