2026年7月8日、参議院議員選挙の応援演説に訪れていた安倍元首相を襲った事件は、白昼の駅前ロータリーという開かれた空間で決行されました。犯行前後のタイムラインを時系列で整理すると、犯行の周到さと異様な執念が浮き彫りになります。
【安倍晋三元首相銃撃事件のタイムライン】
・前日(7月7日):山上被告が岡山県での演説会場へ向かうも、警戒体制の前に接近を断念。同日夜、松本サリン事件の被害者支援団体関係者へ犯行予告めいた手紙を投函。
・当日午前10時00分頃:奈良市内の自宅を出発。近鉄大和西大寺駅へ向かう。
・午前11時28分:大和西大寺駅北口のガードレール内で安倍元首相が演説を開始。
・午前11時31分:車道側から背後に接近した山上被告が第1射を発射(不命中)。約2.7秒後、さらに約5メートルまで距離を詰めて第2射を発射。
・午前11時32分:左胸および頸部に致命傷を負った安倍元首相が倒れる。山上被告はその場で奈良県警の警察官およびSPに取り押さえられ現行犯逮捕。
凶行に用いられた手製銃は、市販の鉄パイプ2本を木製プレートに固定し、黒いビニールテープで巻き立てた極めて原始的かつ殺傷力の高い構造でした。火薬は農業用肥料などを調合して自作され、1本のパイプから6個の散弾カプセルが同時に発射される散弾銃の仕組みを採用。試射を重ねて威力を高めた結果、数十メートル先まで弾丸が届く危険な兵器へと仕上がっていました。