食材価格の高騰は、子ども食堂の物理的な存続すら脅かしている。米や調味料、光熱費の上昇により、自腹を切って運営を続ける団体も少なくない。このような極限状態において、「モラルのない利用者」によるリソースの奪い合いは、単なる感情論を超えた生き残り問題へと直結する。
社会福祉の専門家は、「民間ボランティアの優しさに福祉の穴埋めを丸投げしてきた行政の構造的限界が表面化した」と喝破する。本来行政が公的扶助として担うべきセーフティネットを、地域の善意に依存し続けた結果、増大する需要と利己的な利用に対する防波堤を失ってしまったのだ。