家計へのインパクトという観点で最も関心が高いのが「毎月支払う保険料の差」です。両者の損得を分ける最大の要因は、社会保険料の会社折半(労使折半)の有無と、計算ロジックの構造にあります。
社保の場合、毎月の給与や賞与の額面(標準報酬月額・標準賞与額)に都道府県ごとの保険料率を掛けて算出されますが、算出された金額の50%を勤務先企業が負担します。従業員本人の自己負担は実質半分で済むため、同等の収入であれば負担感が大幅に抑えられます。介護保険料(40歳以上65歳未満)についても同様に労使折半です。
一方、国民健康保険料の計算方法は極めて複雑です。前年の1月1日から12月31日までの「総所得金額等」をベースに計算される所得割、加入者1人あたりにかかる均等割、1世帯あたりにかかる平等割(自治体による)、固定資産税額に応じた資産割(一部自治体)などを合算して決定されます。当然ながら事業主負担はなく、全額が自己負担となります。
年収400万円の単身者をモデルケースとして比較した場合、協会けんぽ(東京都)では本人の年間保険料負担が約20万円前後(介護保険なし)となるのに対し、国保では自治体によって年額25万円〜35万円程度に膨らむケースが珍しくありません。単身者の試算であっても、会社負担がある社保のほうが保険料面で優位に立つことが大半です。