火野正平さんの結婚歴を辿る際、世間を驚かせるのが「法的な婚姻関係にある本妻」と「40年以上生活を共にした事実婚パートナー」の双方が存在していたという事実です。
火野さんは21歳だった1970年に一般女性と最初の結婚を果たしました。しかし、火野さんの奔放な女性関係や役者としての忙しさから、わずか1年あまりで別居状態へと突入します。驚くべきは、その後50年以上にわたり、正式な離婚届を提出することなく婚姻関係を継続していた点です。火野さんは別居後も本妻に対して生活費を一度も滞ることなく送り続け、責任を果たし続けていました。
一方で、1982年頃から火野さんの私生活を支え、晩年まで同じ屋根の下で暮らしていたのが事実婚のパートナーです。世間では重婚的同棲とも取られかねない形でありながら、火野さんはこの2つの家庭に対して嘘をつくことなく、どちらとも誠実に向き合い続けました。法的な枠組みにとらわれない独自の家族形態は、火野さんならではの人間味と義理堅さの表れでした。