完璧な育成だけがたまごっちの魅力ではない。むしろ、忙しくてお世話を怠ってしまった結果として生まれる「個性派キャラクター」たちにこそ、愛着を感じるというユーザーは多い。その代表格が、元祖おもしろキャラクターの「おやじっち」や、どこか哀愁漂う「にょろっち」だ。
「まめっちに育てようと思ったのに、気づけばおやじっちになっていた。でも、それが愛おしい」。そんな声に代表されるように、思い通りにならない不条理さこそが、デジタルペットに「生」を感じさせるスパイスになっている。タイパ(タイムパフォーマンス)が重視される現代において、この手のかかるプロセスそのものを楽しむ文化が、特定のキャラクターへのディープな愛着を生んでいる。