電子書籍の普及や若者の活字離れが叫ばれ、全国的に書店・書籍小売業の廃業が相次ぐ昨今。出版業界全体が未曽有の構造変化に直面していることは否定できない。しかし、この小さな店舗が放つ異彩は、街の書店が持つ本質的な価値を改めて教えてくれる。
画面上の検索では出会えない「偶然の発見」が、実店舗の棚には溢れている。目的の目次を探す途中で目に入った隣の1冊が、研究のブレイクスルーにつながることもある。効率性だけでは測れない知的体験の場を守り抜くこと。それこそが、過酷な市場環境の中で店舗を構え続ける実店舗の真価だ。