リンクに立つ彼女の眼差しには、迷いがない。アンバー・グレン(Amber Glenn)のキャリアは決して平坦ではなかった。重なる怪我、メンタルの葛藤、そして結果が出ない苦しいシーズン。しかし、20代半ばを過ぎてから開花させた大技トリプルアクセルは、いまや世界トップクラスの成功率と美しさを誇る。
彼女の武器はダイナミックなジャンプだけにとどまらない。氷を深く削る力強いストローク、観客の感情を揺さぶるエモーショナルなスケーティング。全米の頂点に立ち、国際舞台でも堂々たる結果を残すその姿は、後輩スケーターたちにとって最大の壁であり、目指すべき指標となっている。遅咲きのエースが放つエネルギーは、今まさに全米の氷を熱く焦がしている。