ぶりぶりざえもんという存在の真骨頂は、映画のスクリーンでこそ爆発する。1998年公開の『クレヨンしんちゃん 電撃! ブタのヒヅメ大作戦』において、塩沢兼人が演じたぶりぶりざえもんは、ギャグキャラクターの枠を完全に超越していた。ラストで見せた自己犠牲と切ない余韻は、今なおシリーズ屈指の名シーンとして語り継がれている。
そして時を経て2026年、神谷浩史が声を吹き込んだ『映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』で、彼は再びメインキャラクターとしてスクリーンへ帰還した。卑怯で、金に汚く、すぐに敵に寝返る。しかし、しんのすけのピンチには愚直に寄り添う。2つの劇場版を並べて観るとき、塩沢から神谷へと受け継がれた「魂の連続性」に胸を打たれずにはいられない。