全国福利厚生共済会(全厚済)は、会員相互の扶助を目的とした福利厚生事業を展開する一般社団法人です。「プライム倶楽部」という名称でサービス群をパッケージ化し、日常生活の割引優待や冠婚葬祭時の共済給付金を提供しています。 しかし、なぜインターネット上で「怪しい」「危険」といったネガティブな検索ワードが絶えないのでしょうか。その主たる要因は、会員獲得の手法に特定商取引法第33条が規定する「連鎖販売取引(いわゆるネットワークビジネス/MLM)」を採用している点にあります。
連鎖販売取引(マルチ商法)と「ねずみ講」の明確な法的違い
世間では混同されがちですが、マルチ商法とねずみ講は法律上まったく異なる扱いです。 * ねずみ講(無限連鎖講):商品の流通や実体的なサービスが存在せず、金銭の受け渡しのみを目的とする組織。無限連鎖講防止法により全面的に禁止(違法)されています。 * 連鎖販売取引(マルチ商法/MLM):具体的な商品や役務(サービス)の提供を伴い、紹介者が一定の特定利益(報酬)を得る仕組み。特商法の厳格な規制を遵守する限り合法と認められています。 全厚済の場合、実際に宿泊割引や慶弔見舞金といった役務サービスを提供しているため、法的には「連鎖販売取引」に該当し、ねずみ講ではありません。ただし、違法ではないからといってトラブルが起きないわけではありません。「権利収入が得られる」「誰でも簡単に儲かる」といった誇大表現や、ブラインド勧誘(目的を告げずに呼び出す行為)などの不適切なリクルート活動が一部で行われることで、世間からの強い不信感を招く結果となっています。
会員種別と毎月の会費・掛け金の構成
全厚済の会員形態は、大きく分けて以下の2種類が用意されています。 1. K会員(共済・福利厚生利用会員):月額会費2,800円(非課税)。純粋に共済給付や割引サービスのみを利用する一般会員枠。 2. P会員(プライム会員/ビジネス参加可能):月額会費4,000円(事業費含む)。福利厚生サービスの利用に加え、他者を勧誘して紹介報酬を得る権利が付与される会員枠。※初回登録時には別途登録費用等が発生。 ビジネス目的で参加する会員の多くは「P会員」を選択し、毎月4,000円の固定支出を払いながら新規会員の獲得を目指します。