人類進化の第一歩を語る上で欠かせないのが、約320万年前に生息していたアウストラロピテクス・アファレンシス、通称「ルーシー」です。第1集では、エチオピアで発見されたこの有名な化石骨格をベースに、彼女たちの日常が鮮やかに再現されました。
アウストラロピテクスの特徴は、脳の大きさがチンパンジーと同程度(約400〜500cc)でありながら、骨盤と大腿骨の構造から「完全な直立二足歩行」を行っていた点にあります。木の上での生活から乾燥化が進むサバンナへと降り立った初期人類にとって、両足で立つことは肉食獣に見つかりやすくなる極めて危険な賭けでもありました。
しかし、直立二足歩行によって自由になった「手」で食料を運び、仲間や子どもと分け合う利他行動が発達。これがのちの社会性やコミュニティの原点となり、人類が過酷な自然界で最初の足がかりを築く決定打となったのです。