イカ形態だけでなく、人型であるインクリングが身につける「ギア(装備)」の描き込みも欠かせない。スニーカーの靴底のゴム感、キャップの布地、アタマやフクの素材ごとの質感の違いを細かく描き分けることで、イラスト全体の解釈に圧倒的な説得力が加わる。
中でも金属パーツやプラスチック部分には、強いハイライトとシャープな影を配置する。布製品にはソフトなブラシでやわらかい陰影を塗る。この異素材のコントラストこそが、キャラクターを現実世界に引きずり出すような実在感を生み出すのだ。ギアの細部までこだわり抜く姿勢が、作品のクオリティを次元の違うレベルへと引き上げる。