多くの視聴者が息を呑んで見守った最終回。美羽が下した決断は、「どちらの男性も選ばず、一人で罪を背負って栞を育てる」という完全な自立でした。
冬月は美羽と栞を引き取り、3人で新しい家庭を築くことを提案します。しかし美羽はその申し出を断りました。冬月に対する想いは本物であったものの、托卵という自らの犯した罪から逃げず、誰かの庇護下に入るのではなく、母親として自らの足で立って栞を育て上げることが唯一の贖罪であると考えたからです。冬月もまた美羽の固い意志を尊重し、再び海外での支援活動へ戻る道を選びました。
一方、血の繋がりがないことを知りながらも栞を愛し続けてしまった宏樹は、美羽と正式に離婚します。しかし、親権を争って奪い合うのではなく、「父親として過ごした時間と注いだ愛情は本物だった」と認め合い、遠くから栞の成長を見守るという選択をしました。裁判でのドロ沼の親権争いを回避し、互いの尊厳を守る形で幕を閉じたのです。
本作には序盤から緻密な伏線が張り巡らされていました。美羽が妊娠初期に作っていた「栞の刺繍入りおくるみ」、宏樹がクローゼットに隠していた「育児日記」、そして冬月が持っていた「美羽手作りのしおり」。これらはすべて、血縁という生物学的な事実よりも「日々注がれた時間と愛情こそが本物の絆を作る」というテーマを示唆する鍵として、最終回で見事に回収されました。