エイジズムは決して高齢者だけの問題ではありません。近年、特に若手社員の間で深刻な離職理由となっているのが、若年層をターゲットにした「リバースエイジズム(若者差別・若年層への偏見)」です。
「これだからゆとり・Z世代は」「若いんだから文句を言わずに残業しろ」「まだ20代の若造に大きな案件の意思決定は任せられない」といった言動がこれに該当します。能力や成果ではなく「年齢が若い」という理由だけで発言権を奪われたり、過度な雑務を押し付けられたりする事例が後を絶ちません。
2026年現在の労働市場において、このリバースエイジズムは組織の存続を脅かす致命傷となりつつあります。少子化に伴う若年労働力の激減により、優秀な若手人材の獲得競争は激化の一途を辿っています。若手の意見を「経験不足」として一蹴する旧態依然とした組織からは、有望な若手から順に早期離職していく現実があります。
さらに、採用現場における「雇用対策法(現・労働施策総合推進法第9条)」の運用実態にも課題が残ります。法律上は募集・採用時の年齢制限が原則禁止(年齢不問)とされているものの、求人票の裏で「35歳以下限定」「20代の未経験者優先」といった事実上の年齢フィルターを設けている企業が依然として存在し、ネット上でも「形骸化しているのではないか」との批判が集まっています。