湯船に20分以上ゆっくり浸かるのが健康的――長年信じられてきたこの健康法に、今、強い疑問の目が向けられている。最新のウェアラブルデバイスや睡眠トラッキングデータの解析により、長時間におよぶ高温の入浴が、むしろ心身に強いストレスを与えている実態が浮き彫りになったからだ。
「熱いお湯に長く浸かりすぎると、交感神経が過剰に刺激され、入浴後も体が緊張状態から抜け出せなくなります」と、都内の睡眠医学研究所のスペシャリストは指摘する。心拍数が跳ね上がったままベッドに入れば、当然ながら深い睡眠(ノンレム睡眠)の割合は著しく低下する。疲れを取るための長湯が、皮肉にも翌朝の倦怠感を引き起こしていたのだ。