Google検索やSNSで同社を調べると、サジェストに浮上する不穏なキーワードに不安を覚える求職者は少なくありません。しかし、現場の生の声と業界構造を照らし合わせると、株式会社メンバーズのやばい理由として語られる言説の多くは、実態の歪曲や先入観から生じていることが分かります。
噂が生まれる背景には、主に以下の3つの要因が存在します。
第1に、独自の「EMC(エンゲージメント・マーケティング・センター)型ビジネスモデル」に対する先入観です。一般的な受託開発や広告代理店とは異なり、同社はクライアント企業内に専任チームを常駐(またはオンライン常駐)させて伴走支援を行います。この形態が一部で「単なるSES(客先常駐)や派遣と変わらないのではないか」と誤解され、キャリアへの不安からネガティブな言説へと結びついています。
第2に、新卒の大量採用方針に伴う組織の若返りです。同社は毎年数百名規模の未経験・第二新卒を含むポテンシャル層を採用してきました。この結果、組織全体の平均年齢が30歳前後と若く保たれており、有価証券報告書上の平均年間給与が500万円台前半で推移することになります。この数値だけを切り取って「プライム上場企業なのに給与が低くてやばい」と短絡的に解釈されるケースが目立ちます。
第3に、急速な人員拡大期に発生した「案件配属のミスマッチ」です。配属されるクライアントやプロジェクトの性質によって、最先端のDXプロジェクトでモダンな技術スタックに触れられる現場もあれば、既存Webサイトのルーティン更新業務が中心となる現場もあります。この「配属ガチャ」に対する若手社員の焦燥感が、OpenWorkや転職会議などの口コミサイトで過激な表現として表出している側面は見逃せません。