この作品を語る上で避けて通れないのが、劇中で小梅の身に起きた悲痛な事件である。心に深い傷を負い、絶望の淵に突き落とされた彼女の姿は、視聴者に強烈なトラウマとも言えるインパクトを与えた。過激な描写に対する賛否両論が巻き起こる一方で、逃げずに人間の痛みの本質を描き切ろうとする制作者たちの覚悟がそこにはあった。
悲劇の真っ只中で提示されたのは、安易な慰めではない。傷ついた家族を前に、兄たちが泥臭く、不器用に、それでも全力で寄り添い続ける姿だった。人間の弱さと醜さ、そしてそれを包み込む泥臭い愛。タブーを恐れず人間の心理の深層に踏み込んだストーリーテリングこそが、作品を単なる一時的な流行から不朽の名作へと押し上げた真の要因である。