1960年7月生まれの伊勢ヶ濱親方は、日本相撲協会の定年規定である満65歳の節目を迎えました。日本相撲協会には最長70歳まで協会に残ることができる「再雇用制度(参与)」が存在しますが、部屋の師匠(代表者)として弟子を直接指導・引率できるのは原則として65歳の定年までとなります。そのため、角界随一の戦力を誇る名門・伊勢ヶ濱部屋の継承作業は待ったなしの状況を迎えています。
後継者の本命として早くから確定視されてきたのが、現役横綱である照ノ富士です。照ノ富士はすでに日本国籍を取得しており、年寄名跡の取得条件を完全に満たしています。満身創痍の身体で土俵に上がり続けてきた横綱の引退時期と、部屋の師匠交代のタイミングをどのように一致させるかが最大の焦点となってきました。
協会関係者の証言によると、伊勢ヶ濱親方は定年後も再雇用(参与)として部屋に残り、新師匠となる照ノ富士を技術的・運営面で全面的にバックアップする計画が進められています。これにより、稽古場の厳格な指導体制やスカウト網を損なうことなく、円滑な世代交代を実現する青写真が描かれています。