法廷での審理や捜査段階の取り調べによって浮き彫りになったのは、あまりにも自己中心的で理不尽な犯行動機でした。遠藤被告は、被害者宅の長女に対して一方的な好意を抱き、交際を求めてアプローチを続けていました。しかし、長女から明確に拒絶され、スマートフォンの連絡手段であるLINEをブロックされたことを契機に、その執着は激しい怒りと復讐心へと反転しました。
遠藤被告は法廷において、犯行に及んだ心境を次のように供述しています。
「自分を拒絶した長女に、一生消えない苦しみとトラウマを与えたかった。大切な家族を自分の目の前で奪われる絶望を味あわせることが一番の復讐だと思った」
事前に複数の刃物や油、手袋を準備し、深夜の時間帯を狙って侵入した点からも、強い殺意と冷徹な計画性が裏付けられました。好意が受け入れられないという日常的な挫折を、相手の家族全員の命を奪うという究極の加害行為へと直結させた背景には、他者の尊厳や生命の重さを一切顧みない歪んだ自己愛と共感性の欠如が存在していました。