『幽幻道士』シリーズを語る上で欠かせないのが、テンテンを支えた個性豊かな子役仲間たちの存在だ。なかでも、おっとりしていながら妹思いの怪力少年「スイカ頭」を演じたのは、実の兄である劉至翰(リウ・ジーハン)である。
スイカ頭の現在について調査すると、妹以上に驚異的なキャリアを歩んでいることがわかる。1975年生まれの彼は、子役時代を経て台湾のテレビドラマ界におけるトップ俳優へと登りつめた。180cmを超える長身と彫りの深いマスクを活かし、台湾の大ヒット連続ドラマ『台湾阿誠』をはじめとする数々の看板番組で主演を務め、国民的人気俳優の座を不動のものとした。近年では実業家やタレントとしても精力的に活動しており、妹であるシャドウ・リュウとの兄妹仲も極めて良好だ。お互いのSNSに登場しては、冗談を言い合う仲睦まじい姿を見せ、往年のファンを歓喜させている。
一方、他のキョンシー子役の現在に目を向けると、それぞれの人生のコントラストが浮かび上がる。アクションの切れ味が抜群だった「チビクロ」こと陳子強(チェン・ツーチャン)は、京劇の名門出身というバックボーンを活かして台湾の演劇界や映画界で本格派俳優・アクション監督として確固たる地位を築いた。一方で、「トンボ」役の鄭同村(チェン・トンチュン)はスタントマンや武術指導の裏方として業界を支えた後に独自のビジネスへと舵を切り、「デッパ」役の蘇樹賢(スー・シューシェン)のように芸能界を早期に引退して一般社会で堅実な家庭を築いた者もいる。あの大ブームの渦中にいた子どもたちは、それぞれの天分に従い、大人としての確かな航路を切り開いていた。