ネット上の議論やコミュニティでは、大会レギュレーションに関して少なからず誤認が見受けられます。熱戦を正しく見極めるために、知っておくべき2つの盲点を整理します。
誤解1:「3位になれば高確率で決勝トーナメントに進める」という油断
「48カ国中32カ国が進めるのだから、グループリーグ敗退はほぼない」という楽観論は危険な錯覚です。全12グループのうち、3位になっても下位4チームは容赦なく脱落します。勝ち点3を取っていても、得失点差がマイナス2やマイナス3に沈めば、他グループの3位チームに弾き出される計算になります。過去のEURO(欧州選手権)でも見られたように、第3戦のアディショナルタイムに喫した「不要な1失点」が原因で敗退が決まる残酷なシナリオが、このワールドカップでも確実に発生します。
誤解2:決勝トーナメントのルールと延長戦・PK戦の運用
決勝トーナメントのルールにおいて、前後半90分で同点の場合は15分ハーフの計30分間にわたる延長戦が行われます。それでも決着がつかない場合は、サッカーファンにとって最も胃が痛むPK戦(ペナルティーキック方式)によって勝敗を決します。「トーナメント拡大によって延長戦が廃止され即PKになるのではないか」という一部の噂がありますが、これは誤りです。
なお、過密日程への配慮として、延長戦に入った場合に「6人目の交代枠」が追加付与される特別規定や、脳震盪の疑いがある際の追加交代枠(コンカッション・サブ)は現行ルールに則って厳格に適用されます。また、累積イエローカードは準々決勝終了時にリセットされ、決勝戦で警告累積による出場停止を防ぐ救済措置が取られている点も押さえておくべき重要事項です。