吹奏楽の魅力は、ブラスとウッドウインド、パーカッションが織りなす圧倒的な音圧と多彩な音色にあるが、クラシック音楽業界の目線で見ると、本年度は「交響楽的サウンドへのアプローチ」が際立っている。管弦楽の名曲を管楽器合奏へと編曲したリフレインにおいて、いかに弦楽器のしなやかなボウイングや繊細なレガートを管楽器で再現できるかが勝負の分かれ目だ。
特に金管セクションのクリアなアーティキュレーションと、木管セクションの色彩豊かなソリは、ホール全体の響きを支配する鍵となる。ダイナミクスの幅広さだけでなく、ピアニシモにおける音色の濃密さに注目して聴くことで、各校の音楽的深みをより深く堪能できるはずだ。