自宅で作ると「なぜかもっさりする」「たらこが固まってモソモソになる」という悩みを抱える人は多い。実は、シシリー風ならではの上品なとろみを生み出すには、明確な調理のアプローチが存在する。
第一のルールは、火を止めた後の「乳化」プロセスだ。茹で汁の熱とオリーブオイル、そして冷えた無塩バターをパスタの熱気だけで素早く和えること。たらこに直接火を通しすぎないことが、あのつるりと滑らかな口当たりの絶対条件となる。
第二のルールは、隠し味の「微量のエキス」。ほんの数滴の昆布だしや白だし、あるいは隠し味の醤油ペーストを潜ませることで、単なるパスタソースから「洋食店の洗練された味わい」へと一気に昇華する。
第三のルールは、たらことほぐしマヨネーズの黄金比率だ。たらこ1腹に対してマヨネーズは小さじ1杯程度。主張しすぎない程度の酸味と脂質が、ソース全体を優しくまとめ上げる役割を果たす。