彼女の名を一躍アニメ史に刻みつけた作品といえば、株式会社サンライズが制作した大ヒットテレビアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュR2』をおいて他にない。中華連邦の象徴でありながら、政治の荒波に翻弄される幼き君主・天子。この複雑な境遇を背負ったキャラクターのキャスティングに、当時まだ10歳前後だった松元環季が抜擢されたことは、業界内でも大きな話題を呼んだ。
大人の声優が幼い声を演じるのとは根本的に異なる、本物の少女だけが放つ無垢さと脆さ。彼女の声帯からこぼれ落ちる震えるような叫びや切ない祈りは、物語に凄まじい説得力を与えた。キャリア豊富なベテラン声優たちに囲まれながらも、一切引けを取らない存在感を放ち、天子という少女に血肉を通わせた彼女の手腕は、まさに奇跡的な巡り合わせだったと言える。