三浦友和自身、長年にわたり所属事務所テアトル・ド・ポッシュの看板俳優として第一線に立ち続けている。そのキャリアにおいて特筆すべきは、演じる父親像の圧倒的なリアリティと幅の広さだ。
心温まる大ヒット作『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズで見せた人情味あふれる医師役から、映画『葛城事件』で日本中を震撼させた抑圧的で冷徹な父親役まで、その演技のグラデーションは凄まじい。典型的なファミリードラマにとどまらず、家族の業や崩壊をも演じ切るその重厚な佇まいは、彼自身が温かな家庭を堅実に築いてきたからこその深みを感じさせる。