この地を語る上で避けて通れないのが、奈良時代に遡る豊かな歴史的背景だ。聖武天皇の発願によって全国に建立された国分寺の中でも、下野国分寺および国分尼寺跡は東西最大級の規模を誇る。当時の東国における文化と信仰の中心地として機能していた。
今回の取り組みでは、これらの史跡を単に保存展示するだけでなく、「生きた歴史」として体験できる仕掛けが施されている。栃木県内でも屈指の文化財密度を誇るエリアが、AR・VR技術によって現代にフルカラーで再興された。静寂に包まれた史跡公園を歩けば、千数百年前の僧侶たちの足音や声明の響きすら体感できる。歴史・文化遺産観光の新しい形として、国内外から高い評価を得つつある。