ネット上のコミュニティやSNSでは、本作に関して時折「最初から超大作として企画され、大スターが出演する予定だった」といった言説が見受けられます。しかし、これは明らかな事実誤認です。
「無名の新人ふたり」に対する周囲の猛反発と大逆転
当時の制作発表資料や韓国メディアの回顧録によると、企画当初、ユン・シユンとチュウォンをダブル主演に据えるプランに対して、放送局幹部や広告代理店からは激しい反対の声が上がっていました。ユン・シユンはシチュエーションコメディ『明日に向かってハイキック』で認知されたばかりのほぼ新人、チュウォンに至っては地上波ドラマの出演経験がゼロのミュージカル俳優だったからです。
「このキャスティングでは視聴率10%も難しい」と冷笑される中、演出を手掛けたイ・ジョンソプ監督と脚本家のカン・ウンギョンは、ふたりの目力と純粋な情熱を信じて起用を強行しました。結果は第1話から同時間帯1位を記録し、回を重ねるごとに視聴率が急上昇。偏見を実力でねじ伏せたこの現場の逆転劇は、ドラマ本編のタックの成長ストーリーと見事に重なり合っています。
本作の視聴に向いている人・慎重になるべき人の判断基準
15年以上の時を経た今、これから本作を視聴しようと考えている読者のために、客観的な適性判断基準を提示します。
- 向いている人:
- 逆境から立ち上がる王道のサクセスストーリーやヒューマンドラマに心から感動したい人。
- 単なる悪役退治ではなく、登場人物それぞれの苦悩や人間的弱さに寄り添った「許しの物語」を観たい人。
- ユン・シユンやチュウォンの瑞々しい原点の演技を確認したい人。
- 慎重になるべき人:
- 現代的な洗練されたハイテンポなサスペンスや、リアリズム重視の淡々とした人間描写を好む人(出生の秘密や記憶喪失など、古典的な韓国ドラマ特有の劇的演出が多用されるため)。
- チョン・ミソンさんの急逝を知ることで、作中の母子愛のシーンを観るのが精神的に辛いと感じる人。