素材の物性差を理解した上で、実生活や設計においてどの金属を選択すべきかの判断基準を提示します。
純銅・銅合金を選ぶべき基準
おすすめできる人・用途:
- スペースに制約があり、最小の面積でCPUや高出力LEDから熱を瞬時に引き抜きたい機器設計者
- 火加減の微細な調整が仕上がりを左右するジャム作り、飴細工、オムレツなどを極めたい料理人
- 初期投資とメンテナンスの手間を惜しまず、最高峰の熱応答性を手に入れたいユーザー
慎重になるべき人:
- 器具の軽量さや取り回しの良さを最優先する人(手首の疲労やPCマザーボードへの物理的負荷が過大になります)
- 酸性・アルカリ性の強い食材を長時間放置する調理を行う人
アルミニウムを選ぶべき基準
おすすめできる人・用途:
- 空冷ヒートシンクや放熱フィンなど、広い表面積を軽量かつ低コストで構築したい設計用途
- 毎日の自炊で手軽に扱え、素早くお湯を沸かしたり炒め物を手際よくこなしたい一般家庭
慎重になるべき人:
- 局所的な極限高熱源(200W超の半導体コアなど)に対して、厚みのない薄板単体で放熱を完結させようとする場合
ステンレス鋼・チタンを選ぶべき基準
おすすめできる人・用途:
- スープや煮込み料理の温度を長時間キープしたい、あるいは魔法瓶や真空断熱マグを求めている人
- 海水や強酸、過酷な屋外環境にさらされる構造物や、金属アレルギーを防ぎたい医療用途
慎重になるべき人:
- フライパン全面に均一な熱を回し、薄焼き卵や餃子をムラなくパリッと焼き上げたい人(底面にアルミや銅を挟んだ多層クラッド鋼を選ぶ必要があります)