関係者の証言によると、共演に向けた最初のリハーサルスタジオは異様な緊張感に包まれていたという。妥協を一切許さない矢沢のシビアな音響へのこだわりと、一音一音に独自のシグネチャーを刻み込む布袋のストイックなアプローチ。互いに背負う看板の重みゆえ、当初は張り詰めた空気が漂っていた。
空気を変えたのは、矢沢の放った「布袋、お前のギター、やっぱり最高に尖ってるよ」という一言だった。その瞬間、布袋の表情がふっと緩み、リハーサルは一気に白熱のジャムセッションへと変貌を遂げた。リスペクトと闘争心が交錯するステージ上で繰り広げられたセッションは、まさに計算を超えた生きたグルーヴそのものだった。