祖父江慎の装丁が放つ魔力とは?型破りな仕掛けと名作の秘密に迫る

祖父江慎の装丁が放つ魔力とは?型破りな仕掛けと名作の秘密に迫る

祖父江慎の装丁が放つ魔力とは?型破りな仕掛けと名作の秘密に迫るの基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

これまでに祖父江慎さんが手がけた代表作は枚挙にいとまがありません。文学史に燦然と輝く名作の再解釈から、時代を牽引するコピーライターの言葉を紡いだ名著まで、特筆すべき傑作群を一覧で振り返ります。

■ 夏目漱石『こころ』をはじめとする漱石作品の装丁
岩波書店から刊行された夏目漱石の諸作品は、祖父江デザインの頂点のひとつとして知られています。特に『心』(初版の表記を採用)では、漱石自身が手がけた初版の装丁や文字組に対する深い考察をもとに、現代の印刷技術を駆使して大胆に再構築。布張りの質感や箔押しの輝き、あえて活字の滲みを活かした組版など、100年の時を超えて漱石の息遣いを現代に蘇らせました。

■ 糸井重里氏とのタッグによる数々の名著
ほぼ日刊イトイ新聞を主宰する糸井重里さんの著書における装丁も、祖父江さんの手腕が光る代表例です。『小さいことば』シリーズや『インターネット的』など、糸井さんの軽やかで深い思考を、手になじむサイズ感と温かみのある用紙、遊び心あふれるフォント使いで見事に具現化しています。

■ 漫画界を震撼させた伝説的コミックスの装丁
吉田戦車さんの『伝染るんです。』では、あえて表紙にバーコードを巨大に印刷したり、背表紙のレイアウトを裏返したりと、不条理ギャグの世界観を本の構造そのもので表現。さらに松本大洋さんの『ピンポン』『ナンバーファイブ』、さくらももこさんのエッセイ群など、作家の個性を120%引き出す装丁で漫画単行本の概念を塗り替えました。

山口 彩花
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山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。