那覇市の中心部、かつて歓楽街として栄えた那覇市桜坂エリア。迷路のように入り組んだ路地、生い茂るガジュマルの木陰、そして赤瓦とコンクリートが混在する街並みに、ゲイバーやミックスバーがひっそりと暖簾を掲げている。新宿二丁目や大阪・堂山のような密集した巨大歓楽街とは異なり、桜坂の夜はどこか静謐で、どこか艶っぽい。
スナックの重い扉を開ければ、カウンター越しに地元客と旅人が肩を並べ、泡盛のグラスを傾けている。観光地化された表層の沖縄とは一線を画す、等身大の対話がここにはある。近年では若い世代のオーナーによるスタイリッシュなバーやカフェバーも点在し始め、古き良きアングラ感と現代的なオープンさが絶妙なバランスで共存している。