東洋の精神史において、鳳凰は麒麟、亀、応龍と並ぶ「東洋神話・四霊思想」の一角として崇められてきた。前は麒麟、後ろは鹿、首は蛇、尾は魚、背は亀、顎は燕、嘴は鶏——宇宙のあらゆる吉兆を融合させたその異形の美は、完全なる調和と徳の象徴にほかならない。
しばしば混同されがちな存在に南方を守護する神獣「朱雀」がある。朱雀が容赦なき炎の力で邪気を焼き尽くす軍事的な守護神であるのに対し、鳳凰は徳の高い統治者が現れたときにのみ天から降り立つ平和と再生の使者だ。争いを鎮め、混迷を極めた状況を平定へと導く力。自身の破壊的な衝動を乗り越え、精神的な高みへと「飛翔」しようとする者が選ぶべきモチーフとして、これ以上の存在は存在しない。