皇位継承問題を理解するうえで最も重要なのは、「天皇の性別」と「血筋の受け継がれ方(系統)」を切り離して捉えることです。日常会話では「女性天皇」と「女系天皇」が同一視されがちですが、皇統の歴史においては決定的な違いが存在します。
まず「男系男子」とは、初代神武天皇から代々「父」をたどっていくと必ず歴代の天皇に行き着く男性皇族のことです。現在の皇室典範第1条には「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と明記されており、現行法ではこの条件を満たす男性のみに皇位継承権が認められています。
次に「女性天皇」ですが、これは「男系の血を引く女性」が天皇に即位することを指します。歴史上、推古天皇や持統天皇など8方10代の女性天皇が存在しましたが、彼女たちは全員が例外なく「父親が天皇」である男系女子でした。つまり、性別は女性であっても血統のルートはすべて男系です。
対して「女系天皇」とは、「母親のみが天皇の血を引いており、父親は皇統に属さない民間人などの男性」である天皇を意味します。日本の約2000年とされる皇室の歴史において、女系天皇が即位した先例は一度もありません。愛子内親王が即位される場合は「男系女子の女性天皇」となりますが、仮に愛子内親王が一般男性と結婚し、その間に生まれたお子さまが即位した場合には、歴史上初の「女系天皇」となります。