1994年、シングル『innocent world』がバンド初のオリコン1位を獲得し年間シングルチャートの頂点に立つと、Mr.Childrenを取り巻く環境は激変しました。『Tomorrow never knows』『シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜』などミリオンセラーを連発し、瞬く間に日本中を席巻するモンスターバンドへと変貌を遂げます。しかし、この天文学的な成功こそが、夫婦の歯車を狂わせる契機となりました。
当時の特番インタビューや自著・手記において、桜井は当時の心境を「巨大なビジネスの歯車に巻き込まれ、自分が自分でなくなっていくような恐怖と孤独を抱えていた」と吐露しています。家庭を顧みる余裕すら奪われる過密スケジュール、常にミリオンヒットを義務付けられるプレッシャーのなかで、徐々に夫婦間のコミュニケーションには亀裂が生じていきました。
決定打となったのは、1997年2月の写真週刊誌によるスクープ報道でした。相手は、アイドルグループ「ギリギリガールズ」の元メンバーとして芸能界で活動していた吉野美佳です。二人の馴れ初めは、知人を介した合コン的な食事会であったと報じられています。日々の重圧に押し潰されそうになっていた桜井にとって、業界の事情を深く知らない彼女との時間は、唯一「等身大の自分」に戻れる避難所となってしまったと分析されています。
報道後、桜井は妻子と暮らす自宅を出て別居生活に入ります。世間からは「下積み時代を支えてくれた恩人を裏切った」という厳しいバッシングが浴びせられましたが、桜井の心境が元に戻ることはありませんでした。約3年間に及ぶ別居と協議期間を経て、2000年5月に正式に離婚が成立。その直後の2000年6月、桜井は吉野美佳と再婚を発表し、芸能界に大きな衝撃を与えました。この一連の出来事こそが、ファンの間でも語り継がれるミスチル・桜井の離婚歴の全容です。