明治時代、陸軍測量部から始まった日本の近代地図作成は、1枚の紙の上にいかに正確な国土を描き出すかという闘いだった。その過程で編み出された図葉番号は、全国を隙間なくグリッド状に覆うためのグリッド識別子だった。
しかし、平成から令和にかけて地図の主役は紙からデジタルへと完全に移行した。国土地理院が提供する「電子国土基本図」や「地理院地図タイル」では、かつての図葉番号がWebメルカトル投影法の「タイル座標(ズームレベルとX/Y座標値)」へと組み替えられている。
かつて測量技師が手作業で図面をつなぎ合わせていた作業は、今やサーバー上でミリ秒単位で処理される。だが、土木工事の現場や都市計画の過去データ参照においては、今なお伝統的な2万5千分1地形図の番号がベースラインとして使われ続けており、アナログの歴史と最先端デジタル技術が共存する珍しい光景を生み出している。