拉致問題が膠着状態に陥る中、2014年3月10日から14日にかけて、モンゴルの首都ウランバートルにある迎賓館で極めて重大な人道的対面が実現しました。横田めぐみさんの両親である横田滋さん・早紀江さん夫妻が、孫のキム・ウンギョン氏、そしてウンギョン氏の夫と当時生後10ヶ月ほどだったひ孫(女児)と初めて対面を果たしたのです。
このモンゴル極秘面会は、日朝の赤十字および外交当局による水面下の交渉によって実現しました。滋さんと早紀江さんは約5日間にわたり、ウンギョン氏家族と同じ空間で食事を共にし、抱擁を交わしました。早紀江さんは帰国後の記者会見で、「めぐみに本当によく似ていて、可愛らしい優しい子でした」「ひ孫を抱っこすることができ、本当に夢のような時間だった」と涙ながらに語っています。
面会時、ウンギョン氏からは母・めぐみさんの思い出話や、めぐみさんが幼い娘に日本語を教えていたエピソードなどが語られたとされています。北朝鮮当局の意向が反映された政治的な制約の中でありながらも、血のつながった家族としての温かな交流が行われた事実は、横田夫妻にとって生涯忘れ得ぬ救いとなりました。