2時間ドラマのサスペンスやNHK朝ドラ、大河ドラマに登場し、登場しただけで「この人が出ていれば作品が締まる」という絶大な安心感を与えるのが50代・60代のベテラン名脇役たちです。ドラマのクレジットをじっくり見ない限り名前を見落としがちですが、日本の映像界には欠かせない至宝ばかりです。
50代の個性派女優一覧において、舞台・映像問わず圧倒的なオファー数を誇るのが池谷のぶえ(いけたに のぶえ)です。劇団「猫ニャー」の主宰を経て、ふくよかな体型と柔らかな笑顔、そこから繰り出される切れ味鋭いツッコミや狂気を孕んだおばさん役で大人気となっています。朝ドラ『ちむどんどん』や数々のミステリー作品で物語の重要なアクセントを担ってきました。
同じく50代では、元劇団四季の歌唱力と明るいキャラクターを持つ堀内敬子(ほりうち けいこ)が挙げられます。『ショムニ』や『エール』など、優しい母親役からコミカルで早口なOL役まで変幻自在。シリアスとコメディの境界線を軽やかに行き来する名手です。
60代のベテラン個性派女優では、キムラ緑子(きむら みどりこ)の存在感が際立ちます。劇団「M.O.P.」出身で、朝ドラ『ごちそうさん』で見せた強烈な小姑役は社会現象になるほどのインパクトを残しました。舞台で培われた重厚な発声と迫力は、シリアスなサスペンスドラマの黒幕から情に厚い母親役まで完璧に演じ切ります。
さらに、元祖・脱力系個性派のもたいまさこや、劇団東京乾電池出身で独自の怪しさと温かみを併せ持つ木野花(きの はな)など、60代以上のベテラン勢は画面に映るだけで物語に深みと歴史を与えてくれます。