吉本興業のなんばグランド花月やルミネtheよしもとの楽屋口。出番を待つ芸人たちの熱気に包まれたその場所で、稲田直樹はいつものひょうひょうとした佇まいで出番を待っていた。結成からブレイクに至るまで、アインシュタインの歩みは決して平坦なものではなかった。
男前芸人として脚光を浴びていた河井ゆずると、異彩を放つ稲田のコンビ結成は、当時のお笑い界に大きな衝撃を与えた。「最初は周囲からいろいろ言われましたけど、ゆずるさんが僕のボケを最高のおいしさに変えてくれた」と稲田は振り返る。劇場での泥臭いネタ磨きがあったからこそ、今の盤石なスタイルが確立されたのだ。