物語のクライマックスとなる第1期第10話(最終回)で、大和田常務が土下座をするに至った背景には、幾重にも張り巡らされた不正の露見と、半沢直樹による緻密な包囲網がありました。
発端となったのは、中堅製造会社「タミヤ電機」に対する3000万円の迂回融資です。大和田は自らの妻が経営する赤字会社の補填資金を用立てるため、タミヤ電機を隠れ蓑にして東京中央銀行から融資を引き出させていました。これは明らかな特別背任に相当する重大なコンプライアンス違反です。
半沢はこの不正を暴く決定打として、大和田の腹心であった岸川総務部長の証言を確保します。岸川の娘と金融庁検査官・黒崎駿一の縁談という弱みを握った半沢は、取締役会の場で岸川に不正を証言させることに成功しました。逃げ場を完全に失った大和田に対し、半沢は亡き父・慎之助(ネジ工場経営)を死に追いやった過去の因縁を含め、激しい糾弾を浴びせます。
かつて半沢に対して放った「土下座でも何でもしてやる」という言葉を逆手に取られ、衆人環視の取締役会で自ら定めた掟によって自滅する形となりました。