フロントマンである大森元貴が紡ぎ出す緻密かつ劇的な楽曲群を、ドラムという土台から具現化していたのが彼女だった。特にベストアルバム『5』に結集された音源の数々は、彼女のリズムアプローチの集大成とも評される。変拍子や急転直下の展開を鮮やかに乗りこなすグルーヴ感は、当時の邦ロックシーンにおいて異彩を放っていた。
ヴォーカルの旋律を殺さず、かつ主張する力強いドラミング。その絶妙なバランス感覚こそが、グループの躍進を支えた影の原動力だった。ユニバーサルミュージックジャパンを通じて世界へ発信されたサウンドの背後には、彼女が積み重ねた果てしない試行錯誤があったのだ。