タイパ(タイムパフォーマンス)という言葉が定着して久しい現代、テキストコミュニケーションはかつてないほど高速化しています。しかし、その代償として失われたのが「正確さ」です。
スマートフォンでのフリック入力や、スマートウォッチでのクイック返信が日常化する中で、文章は極限まで削ぎ落とされるようになりました。「了解」「やっておきます」「あれは?」といった、主語を欠いた単語の羅列が飛び交います。発信側は「早く送れた」と満足しているかもしれませんが、受信側はその行間を埋めるために、過去のチャット履歴を遡り、前後の文脈を推理しなければなりません。スピードを求めた結果、チーム全体の時間が奪われるという皮肉な現象が起きています。