都内のIT企業でWebデザイナーとして働く30代男性のAさんは、20代前半で重度の統合失調症を発症した。激しい幻聴と被害妄想により、一時は1年以上の入院生活を余儀なくされたという。しかし、初期段階での適切な薬物調整と、認知行動療法(CBT-p)の導入が彼の運命を変えた。
「当時は自分の人生が完全に終わったと絶望していました。でも、脳の認知の歪みを修正するトレーニングを受け、自分に合った新薬に出会えてから、少しずつ霧が晴れるように世界がクリアになっていったんです」。発症から5年が経過した現在、Aさんは服薬量を段階的に減らし、主治医の判断のもとで完全離脱に成功。再発の兆候もなく、フルタイム勤務をこなす日々を送る。