スピリチュアルな噂が先行する一方で、専門家は冷徹かつ興味深い生物学的視点を提示する。
ヤモリが白く見える理由は主に2つある。遺伝子変異によって色素が抜け落ちる「アルビノ」または「リューシスティック(白化)」だ。本来、自然界において白い体色は天敵に見つかりやすく、生存率はきわめて低い。ではなぜ、現代の住宅街で彼らの目撃例が増えているのか。
理由の一端は、近年の高断熱・高気密住宅の普及と、省エネLED照明の広まりにある。LEDの光に集まる羽虫を狙ってヤモリが寄り集まる際、天敵である鳥や猫から身を守れる構造(外壁の隙間やウッドデッキの裏側など)が整った現代建築は、本来なら淘汰されるはずの白い個体にとっても「安全なシェルター」として機能しているのだ。