日本において「投げる」という行為の最高峰として必ず名前が挙がるのが、男子ハンマー投げの金メダリストであり、スポーツ庁長官も務めた室伏広治氏だ。陸上競技の投擲競技で世界の頂点に立った彼の身体能力は、ハンドボールや野球ボールを持たせた際にも異次元の数値を叩き出してきた。
室伏氏がバラエティ番組やイベントの検証企画で見せた投げは、ボールの種類を問わず一瞬で視界から消えるほどの初速を誇る。投擲競技で培われた股関節の連動、広背筋から指先へと運動連鎖を繋ぐ「うねり」の動作は、まさに物理学の理想形だ。ハンドボール専門選手であっても到達が困難な飛距離を、彼は異なる競技の技術を応用してあっさりと叩き出してみせた。この逸話は今なおスポーツ界で語り継がれる伝説となっている。