廃業した宿泊施設の跡地利用は、都市部と地方リゾートで対照的な動きを見せています。大都市の駅前好立地に位置するビジネスホテル跡地では、タワーマンションや賃貸レジデンス、オフィスビルへの建て替えが急速に進んでいます。ホテル事業よりも安定した賃料収入が見込める住宅系不動産への転用需要がデベロッパーの間で高まっているためです。
一方、地方の観光地や温泉街では、放置された廃墟ホテルが景観や治安の悪化を招く深刻な社会問題となっています。解体費用だけでも数千万円から数億円に上るため、自治体の財政負担による行政代執行や解体助成の整備が急務となっています。
その一方で、既存の建物をスケルトン状態から全面刷新し、外資系ラグジュアリーブティックホテルや会員制リゾートヴィラとして再生させる動きも一部で成果を上げています。立地ポテンシャルを見極めた海外投資マネーの流入が、跡地活用の明暗をくっきりと分けています。