家庭でこの味を再現しようとして失敗する最大の原因は、スパイスの「加熱不足」と「油馴染み」の甘さにある。料理研究家によれば、市販のペーストを使う場合でも、まずはココナッツミルクの上層に浮いている濃密なクリーム部分だけを鍋に取り、ペーストと一緒に油が分離するまでしっかりと炒め上げることが不可欠だという。
具材には、大きめにカットした鶏もも肉、軽く素揚げしたじゃがいも、そしてローストしたピーナッツを惜しみなく投入する。仕上げにほんの少しの魚醤(ナンプラー)とパームシュガー(無ければ黒糖で代用可能)を加えることで、一気にプロの深みが生まれる。週末のひとときにじっくり鍋に向き合う時間は、現代人にとって最高のデジタルデトックスにもなっている。