なぜ、不正は必ずと言っていいほど発覚するのか。現場で支援と監視の双方を担うのが、全国の福祉事務所に所属するケースワーカーだ。彼らの主な役割は受給者の自立支援だが、不審な動きを見抜く観察眼も備えている。
具体的な調査の手口は極めて地道だ。家庭訪問時の違和感——例えば受給者の報告収入に対して不自然な高級家電や自動車の存在、居住実態のなさなどを目ざとく察知する。訪問頻度をあえて不定期にしたり、早朝や夕方などの時間帯に抜打ちで訪れる手法も珍しくない。SNS上の投稿から交友関係や派手な生活ぶりを突き止めるケースも増えている。