事件が起きたのは2012年12月のことだ。新曲の制作やライブ準備、執筆活動など、あまりにも過密なスケジュールをこなしていた最中、頭部に雷が落ちたかのような強烈な衝撃が走った。すぐさま搬送された病院で下された診断は、くも膜下出血。脳の表面を覆う膜の間隙で血管が破裂する、極めて致死率の高い緊急事態であった。
倒れた直後の現場は凄惨を極めた。視界が歪み、立っていることすらままならない状況下で、彼は必死に意識を保とうとしたという。搬送先の集中治療室で行われた緊急手術は成功を収めたものの、それは長い闘いの始まりに過ぎなかった。病床で天井を見つめながら、音楽も芝居もすべて失ってしまうかもしれないという恐怖と、彼はたった一人で戦い続けていた。